薪ストーブ 用語辞典 – た行

【たーる】タール
薪の燃焼で発生した有機ガスが冷やされて液状化したものをいう。粘性が高く、黒色をしている。煙突の内部に大量に付着したまま放置しておくと、煙道火災の原因になる。乾燥不足や樹脂を多く含む針葉樹など、不適切な薪を頻繁に燃やすことでその危険は高まる。定期的な煙突掃除が必須。
【たいかれんが】耐火レンガ
炉内の壁や底に用いられる内装素材。燃焼時の熱を保つほか、熱が炉内に与えるダメージを軽減する保護材としての役割も担っている。熱温度1300℃前後のものが理想とされる。1個あたり数百円単位の安価なものなので、ヒビ割れや破損を発見したらストーブ本体の破損に至る前に、早めに交換するのが望ましい。
【たいりゅうしき】対流式
輻射式ストーブの外側(炉の周囲)を鋳鉄や鋼板でもう1層囲むことで、その間にできる空気を暖めて対流を発生させ、本体からの放射熱を吹き出し口から放出させる方式のこと。本体が熱くなりすぎないため安全性が高く、設置場所の自由度も大きい。
【たきつけ】焚き付け
薪ストーブで最初に火を起こすこと。燃えやすい細い薪や小枝に、灯油などを主成分とした着火材を用いて火をつけるのが一般的。焚き付けのときに使う薪は広葉樹よりも、多くの脂分を含んでいるため燃えやすい杉やヒノキなどの(乾燥させた)針葉樹が向いている。新聞紙は燃えかすが舞い上がるため不向き。
【たねんりょうほうしき】多燃料方式
薪のほか、石炭やコークスの燃焼を可能にしたストーブのこと。薪よりも高温で燃える石炭やコークスに対応させるため、炉に専用の燃焼構造を持つ。耐火レンガで覆われた炉内や、石炭の燃焼に対応する炉底の鉄格子(グレート)など、耐熱性は通常の薪ストーブを大きく上回る。
【だっちおーぶん】ダッチオーブン
元来、焚き火の中に入れて使う鋳物の調理用鍋。一般的に底の深いものをさす。耐熱温度は非常に高く、煮込み料理や、炉内に入れてのグリル料理など薪ストーブ料理にも幅広く利用できる。
ダッチオーブン画像
【たまぎり】玉切り
アックス=斧で何等分かに割って薪にする前の段階。立木を伐採したあと枝を切り落とし、個々の薪ストーブの炉のサイズに合わせ、チェンソーなどを使って丸太を輪切りにすることをいう。ちなみに、切断された丸太のことを「玉」と呼ぶ。
【だんぱー】ダンパー
開閉によって空気やガスの流れを調整する弁。ストーブとの接続部に付ける煙突ダンパーは閉じることで煙の排出を制限し、熱の流出を抑える。炉内を早く暖める場合や、温度が上がりにくい場合に効果を発揮する。現在、ストーブ本体に付いているものは、炉内の煙の流通経路を切り換えるバイパスダンパーを指すことが多い。
【だんぼうこうりつ】暖房効率
薪ストーブが発生する仕事量(熱エネルギー)が、室内全体の暖房でどのくらい消費されたかという比率。量で表されることはない。ストーブ本体の能力以外に、設置する場所によって暖房効率は大きく変動する。ちなみに、本体表面から放出される熱を活用する輻射式ストーブは、部屋の中央部に設置するのが、もっとも暖房効率がいいとされる。
【だんぼうめんせき】暖房面積
薪ストーブの機種選択で目安となる数値。通常、個々のストーブが暖めることのできる部屋の(最大)面積を示す。単位は㎡および坪数で表される。ただし、出力表示の場合と同様、メーカーごとに計測基準は異なり、また、家屋の構造や断熱仕様、吹き抜けの有無、薪の種類など多くの不確定要素が含まれるため、あくまでも目安と考えるべき。異なるメーカー間の性能比較としては用をなさない。
【ちぇんそー】チェンソー
丸太を適当な長さに切る際に必要な道具。自動のこぎり。基本的に大型のものはプロ用。中型から小型がパーソナルユース。さまざまなブランドと機種があるが、よく切れる刃を持ち、重すぎず、重量バランスが取れていて振動が少ないものが扱いやすい。動力はエンジン以外に騒音・振動を抑えた電気モーターもある。
チェーンソー画像
【ちくねつせい】蓄熱性
燃焼熱を蓄える性能のこと。高いほど暖房効率で有利になる。一般的に鋳鉄製ストーブは熱を蓄える能力が高く、鋼板製は若干劣るとされる。また、ソープストーンという天然石を用いた機種は圧倒的な蓄熱性を有するが、ソープストーンそのものを本体パネルに用いたものと、鋳鉄のパネルや鋼板の表面にパネルをかぶせたものとがあり、各々で蓄熱性は異なる。
【ちゃっかざい】着火材
最初に薪に火をつける際に用いる、着火を促すケミカル。ゼリー状や固形タイプなどがあり、メタノールや灯油が主成分。薪ストーブ専用のものもあるが、バーベキューなどで使うものでも代用できる。大きな炎が上がるので一度火がついてからの継ぎ足しは厳禁。
【ちゅうてつ】鋳鉄
高温で溶かした鉄を型に流し込んで成型したもの。大量生産に向いており、耐久性が高く、デザインの自由度が大きい。蓄熱性にも優れるため、多くのメーカーが薪ストーブの素材として採用している。とくに純度の高いバージンアイアン(純鉄)を用いて作られた鋳鉄は、品質の高さに定評がある。ドア部分だけを鋳鉄製とし、そのほかの部材に鋼板を用いた機種もある。
【ていおんたんか】低温炭化
薪ストーブ本体、あるいは煙突からの放熱が長期間にわたって、家屋の壁の内側にある木材を熱し、炭化させる現象。壁の表面からの確認は不可能。炭化した木材は100℃以下という低温でも発火して火災に至る。原因として、薪ストーブ/煙突と壁との間隔が少ない、遮熱が正しく行われていないなど、施工に問題のあるケースが多い。
【てんいた】天板
ストーブ本体の最上部。ストーブトップともいう。燃焼熱がもっとも伝わりやすく高熱になる。横長のクラシックタイプでは広いスペースを確保しやすく、ストーブクッキングでも有利。
【とっぷろーでぃんぐどあ】トップローディングドア
一部の機種に見られる、ストーブ本体上部の天板に設けられた薪の投入口。薪の太さにかかわらず、片手でドアを開け、立ったまま素く投入できる便利な機能。重い薪も中腰の状態で水平に運ぶ必要のあるフロントドアからの投入と比べ、少ない力で済むのが利点。
トップローディングドア画像
【どらふと】ドラフト
一般には「通気・通風」の意味。薪ストーブでは、煙が煙突から屋外に吸い出される働きを指す。煙と外気との温度差が大きいほど上昇気流が強くなり、煙がスムーズに排出される。ドラフトが十分でないとストーブ本来の性能を引き出せないだけでなく、煙突に煤やクレオソートがたまりやすくなる。
【とりべっと】トリベット
薪ストーブの場合は、おもに鋳物製の敷物を指す。クッキンググリドル(調理用の天蓋)の上に置いて煮込み料理の際に利用したり、保温用の鍋敷きとしても重宝する。鋳物独特の質感で、しゃれたデザインのものが多い。テーブルの鍋敷きや、壁にかけてインテリア小物として楽しむのもいい。
トリベット画像