薪にこだわる

■未乾燥の薪は百害あって一利なし

  1. 含水率 測定イメージ画像

    良質な樹種でも乾燥していなければうまく燃えない。十分な熱量を発生しないばかりか、煙突を詰まらせる原因にもなる。薪中心部の含水率は20%以下が望ましい(含水率計は1万円以内で購入可能)

薪ストーブを焚く際、乾燥していない薪を焚くと、薪に含まれている水分で燃焼温度が一向に上がらず、期待どおりの暖房効果が得られない。また、低温燃焼では煙も未燃焼のまま排出されるため、煙道内には煤やクレオソートがたまりやすくなり、正しい燃焼を阻害、排煙を滞らせ、煙道火災のリスクを高める。薪が含む水分の比率(=含水率・がんすいりつ)は、中心部で20%以下が適切とされている。

■薪に適した樹種は?

  1. 煙突 詰まりイメージ画像

    マツやスギ、ヒノキなどの針葉樹の薪、また乾燥していない薪を頻繁に燃やすと大量のタールや煤、クレオソートなどで煙突内が詰まりを詰まらせる。もちろん煙道火災の原因にもなる

基本的にどんな樹も薪燃料として使えるが、人気があるのはクヌギやナラ、ブナなどの広葉樹だ。細胞密度が高い=質量が大きいため火持ちがよく、煤やクレオソートの発生も少ない。

一方、スギやヒノキといった針葉樹は質量が小さいうえ、油分を多く含んでいる。着火性がいいので焚き付けなどには向いているが、燃え尽きるのが早く、暖房のための熱を長時間放出する熾火もできにくい。また、広葉樹と比べて燃焼温度が高くなるため、一度に大量に焚くと炉の許容温度を超えて熱で変形するなど、ストーブ本体にダメージを与える可能性がある。

もっとも、以前のように針葉樹の使用を制限する薪ストーブは減り、針葉樹を安心して常用できる機種も増えている。広葉樹と針葉樹、各々の特性を理解した上で、状況に合わせて使い分けるのが理想的だ。

■主な樹種と特性
樹種 比重 火持ち 熱量 着火性
広葉樹 クヌギ 高い ×
ナラ 高い ×
ブナ 高い ×
ケヤキ 高い ×
カキ 高い ×
ニレ 普通
カエデ 普通 ×
クスノキ 普通
サクラ 普通 ×
ウメ 低い
クリ 低い × ×
針葉樹 スギ 低い ×
ヒノキ 低い ×
カラマツ 低い ×
アカマツ 低い × ×
モミ 低い × ×